「……」
さて、どうしようか。
どうしたものかと、考えるも…
「スーッ……」
よく見慣れた未茉の寝顔を見つめ、目を閉じながらそっと手を伸ばした。
いつもなんか一生懸命な表情が目を閉じるとあどけなくて、更に無防備な寝顔にかかっていた髪を元に戻しながら撫でてく。
こんな風にただ側で寝ている誰かを見て愛しいとか、恋しいとか、そんな感情が自分の中にあるとは思わなかった。
全然振り向いて貰えなくても、笑ってくれてればいいやって思えるくらい憎めない、大事なーーー
「おかえり。」
想いに耽ってると突然未茉がパチと目を開けて言った。
「…ただいま。」
翔真がそう返すと触れられていた手に未茉は触れて、
「おはよ。あたしにイチコロでメロッメロな翔真君。」
寝そべったまま挑発的に微笑む未茉に一瞬驚くも、
「……うん。そう。」
翔真は降参したように微笑んだ。