「水着の写真かよ!!絶対スケベなこと考えてそーだなアイツは!!!」
写真立てを持ちながら、遠慮なくふかふかなベッドにごろんっと勢いよく寝っ転がる。
「あ……翔真の匂いだ。」
飛び込んだベッドは翔真の匂いがした。
枕に顔を埋めると落ち着くいつもの匂いに目を閉じた。
「翔真……」
スーッ……とその香りに誘われたように未茉はいつのまにかどころではなく、秒で寝落ちしてしまった。
そしてそのわずか五分後、
「ただい……」
帰宅した翔真の目には玄関にうちでは見慣れぬスニーカーがあったが、学校ではよく見慣れてるそのスニーカーが置いてあった。
「え……」
まさか、な。と思いつつリビングに行くと誰もいなくて、ガチャッ!!と自分の部屋を開けると、
「えっ!!?」
ベッドでは未茉が悠々と寝ていて思わず後ろに反り返る。
(本物・・?)と思わずそっと未茉に近づくと、間違いなく本物だ。と頷いた。
「なんでここに……」
頭を抱えながら翔真は推理を始めた。
(用があってうちにくる。母さんに入れられてうちで待つ、そして多分姉の迎えに行ってる間一人でここで寝落ちした・・・)
うん。この線で間違いないだろう。と静かなパニックを落ち着かせるように翔真は頷いた。