『まもなく三番線に電車が到着いたします。白線の内側まで……』
ムスッとした顔の未茉は家とは逆方向の電車に結城と乗り込む。
「お前がいけゃぁーいいのになんであたしがわざわざ……」
ブツブツ言う未茉に結城は閉まった電車のドアに寄りかかり腕を組ながら尋ねた。
「お前、昨日翔真となんかあったろ?」
「なんか?喧嘩なんかしてないよ。」
「……でも不機嫌だったよな。翔真。」
インターハイに行く前に未茉に告白のようなものをしてた健が来たからなのかなんなのか、ビデオを見てたときもあからさまに不機嫌だった翔真を結城は思い出していた。
「翔真は自分勝手な行動とる奴じゃねーもんな…」
「何、今更当たり前のこと言ってんだ?」
「だーからっ!!お前がなんかしたんじゃねーかって話!!」
「してねーって!!」
思わず電車の中だということを忘れていつものように二人で大声になってしまうと周りからの視線が突き刺さり、
「「・・・・。」」
ハッ・・・と二人は静まり返った。
「じゃ、はっきり聞いちゃうがキッチンで二人でナニしてたんだ?」
思い当たる節はそこしかないと言わんばかりに結城は単刀直入に聞いた。
「ナニ…って。ただいつもみたいに」
「あ?ゴニョゴニョ喋んな。」
「じゃ絶対に言うなよ?」
「お、おう……なんか聞くのこえーな。」
「お前が聞いたんだろーが。」
「絶対に言えないようなことをついにしたのか、それともお前がしでかしたのか・・こえーな。」



