「ふーん。アイツのことだからなんかフラッと散歩にでも行ってそのまま帰ったのかなぁ。」
大して深く気にも止めない未茉に結城からは鋭い視線が飛んできた。

「携帯も繋がらないしな。翔真たまにあるよな。こういうこと。でも部活連絡なしは珍しいけど…」
どう帰ったのかは三上も気にしてなかったが部活に来ないのには違和感があった。



「あ、じゃお前ら今日帰りがけに翔真んち寄って定期渡しといてよ。うちに忘れてってたからさ。」

「お前が行け。」
「やだよ。あたし逆方向じゃん。」
定期を渡すも、結城は睨みながら突っ返すので、
「じゃー三上…」
「今日俺ちょっと用があるから急いで帰らなきゃなんないから無理だ。」

「ふーん。じゃ会った時でいっか。」
定期ケースを自分のポケットに突っ込むと、結城は人の腕を掴みながら引っ張ってきた。

「なっ何すんだよ!!」

「行くぞ!翔真んち。俺が途中まで連れてってやるから。」
「えっ!?なんであたしもっと自主練したいのにっ!!」
「いいからっ!!」
強制的に結城に未茉は連れてかれてしまい・・・・。