夏休みは暑さよりもきつい練習量をこなしながら、毎日休みなく部活三昧で7月も終わりを迎えようとしていた。

「ああ……コンビニ飽きた・・・」

昼休憩、体育館の日陰でいつもの四人でご飯を食べてると結城はコンビニで買ったおにぎりとそうめんを見てうんざりしていた。

「なんで?今時のコンビニうまいじゃん。」
と言いつつも、未茉はキタローが作った愛情弁当を頬張った。

「そっか。今結城の親が田舎に帰ってるんだっけ?」
「そーだよ。もう四日目。さすがに朝昼晩コンビニ生活も飽きてきた。」
もう見るのも嫌だと言った顔で結城はおにぎりをしふしぶと食べ、
「洗濯もしなきゃなんねーしさぁ。洗いがえねーし。」
「大変だな。この鬼練習のあとに」
気の毒そうに三上が言った後、


「あ!!じゃ結城うちにご飯食べに泊まりに来いよ!!」

ナイスアイデアだと閃いたように未茉は手を叩き誘うと、

「ぶっ!!!……ゴホッ」
その唐突でまさかの誘いに翔真は食べていた弁当を喉につまらせた。

「ア・・アホか!!お前はっ!なんですくそうやって見境なく男を家に誘うんだ!!」
思わず持っていたおにぎりを潰し結城は真っ赤な顔して未茉に怒鳴った。

「え?なんで結城は知ってる奴じゃん。」
平然と答える未茉にとって親切で言ったのになんでそんなに怒鳴られるか謎だった。