「ごめん。」
声を出さないように震えるその小さな肩を抱くように前原から矢野に歩み寄った。
素直になれなかったことで誤解を生み合って、憎んで、大切なことを忘れてしまった友情が戻ってきた時、
「さ、練習!練習!」
抱き合いながら泣く二人に気を効かすようにパンパン!と橘が手を叩きながら男子と女子に言った。
「「はーいっ!!」」
未茉達は満面の笑みで手をあげて練習を再開すると、
(うん。もう大丈夫だなぁ。)
二人を見て頷きながら走り出し、明徳女子の新たなる再スタートを予感した。
「吉沢さん、一緒に3ポイントシュートやろっ!」
「え、まだ諦めない感じ?」
「おう!もちろん猛特訓だぜ!!一年は外からの攻撃力あげないとな。」
「うん…不安だけど頑張るよ。」
未茉が一緒に頑張ろって笑うと、吉沢も自分も諦めないと思えるようで頷き、
「俺も手伝う…」
明徳女子が一致団結する様、ここ三日三晩祈祷を欠かさなかった甲斐があったとキタローは、二年の友情劇に感動し、涙で瞼を腫らながら名乗り出ると、
「あ・・ありがとうキタロー君・・」
まだ少し恐怖心は残るものの、キタローにも少しずつ打ち解けてく一年女子であった。
「あ、桐谷さんも一緒にやろうぜ!!」
そう未茉が同じポジションで二年のスタメン候補の桐谷を誘うも、
「やらない。」
すぐに首を振られて二年の練習に戻っていってしまった。
そんなにすぐには無理かと未茉は溜め息つくと、
「やろう。」
「……!」
転がったボールを投げ入れた練習にたまに参加する三年の新垣が嫌がる桐谷の腕を引っ張りながら未茉に言った。



