「邪魔できないっていいながら来てんじゃん。お前・・・」
「いーや。自主練だぜ?」
昼休み、一緒に体育館でキタローが張り切って作ってくれたフルコースを頬張る未茉とキタローの元へ翔真は自主練と言い張り、結城に突っ込れながら何食わぬ顔でやって来る。
「うぉおおー!!ご馳走さま!!!腹いっぱい!!最高!!これでバスケできるぜ!!!」
「すげー量だな・・・おい。」
積み重なったお重箱五段もすっからかんに食しガッツポーズをする未茉とそれを作った職人芸のキタローに結城はひきつった。
「あんなに食べてすぐ動けるとか、普通じゃないな・・」
張り切ってドリブルを始める未茉に冷静な三上もひきつってると、
「未茉ちゃん、傷口縫ったばかりでしょ?軽めにしとこ。」
「あ?全然心配要らねーよ!!」
「ダメだって。」
心配する翔真が強引に未茉を止めると、
「あ、やっぱり君ら付き合ってるのかな?」
急に年配の男の声が聞こえ、振り向くと体育館の入り口でカメラを二人に向ける人が立っていた。
「「は?」」
二人は見知らぬ顔に首を傾げ、
「誰だよおっさん!」
未茉が不躾にカメラマンの元へ向かうと、
「お!!ちょうどいい所に白石もBIG3も揃ってるな!!お前らもこっちへ来ーいーっ!!」
カメラマンの横からは、いつもよりテンション高めな斎藤が、前原と橘を連れてやって来た。