「ああ、いいぜ。ぷっ…!」
中学時代からいつも何にたいしても余裕そうな男が、彼女には余裕がない可愛い一面が見えて思わず軽く笑いながら了解する。
「あっ!!!」
未茉は二人が番号を交換してる間、大通りを挟んだ交差点の向こうに目をやると指差して、大きな声をあげた。
「え何!?」
翔真もそれに反応して振り向くと同時に未茉はもう走っていた。
「未茉ちゃんっ!何?」
「前原さん!!前原さんが男の人といたっ!!」
「え!?」
翔真もその視線の先に目をやると、男とカラオケに入ってく前原が目についた。
「番号ありがとう。また連絡する。」
後を追いかけようと翔真は片手で携帯を閉じてお礼を言うと、急いで未茉の元へは走っていった。
「前原さん!!」
全力疾走し、前原に追い付くと大声で彼女を呼び止めた。
「え…白石…!なんで」
「何?知り合い?」
振り向いて驚く前原の隣には、見るからに渋谷が似合うチャラそうな年上の男と歩いていた。
「前原さんにそんなチャれぇ彼氏がいたとは・・・。」
未茉はマジマジとその男を見ながら言うと、
「何、この子友達ー?可愛いじゃん!!え、一緒に来るー?俺のダチかっこいいの多いぜ!」
「行かねーよ!!わりぃけどこれからうちら部活があんだよ!!行くぞ!!」
前原の手を引こうとするも、彼女に避けられ、
「離してよ。行こ」
男の手を引っ張り歩いてしまった。



