ぷぷっと審判翔真も思わず笑いながら走った。
「あんだよ翔真~」
「監督になれば?未茉ちゃん。」
「ま、そしたらお前を日本一のプレーヤーにしてやれる自信あるけどな。」
「なるほど。始めから白石は一年に試合感を教えるためのゲームだったのかな。」
・・・それにしても監督としての俺のプライドが・・・と言いたくなる野村監督だったが、
「そろそろ勝ちに行ってもらわなきゃまずい時間だな」
残り時間を見ると、
「ラスト二分ーー10点差か。よし。」
未茉も時間を確認して頷き、
「じゃー、みんな最後まで死ぬ気で走るぞ。」
「「オッケー!」」
ダムダムダム……ドリブルをつきながら未茉は相手コートに切り込んでく。
「じゃー、先輩方行きますよ?」
腰を落として真っ正面から立ち塞がる矢野を挑発するように二ッと微笑むと、
「「!!」」
四方八方から伸ばされた手をするりするりと回転しながらドリブルで三人交わしてシュートを決める。
「な……!!」
あまりの早さにいつ抜けられたのかも見えなかった矢野は一瞬茫然とした。
「最初からあれで来られてたら今頃100点ゲームだったな。」
やはり天才サラブレットーー彼女がもし全国へ行けてたら、きっと高校バスケの歴史は変わってたな……小倉記者は決して記事には書けない本音を心の中で呟いていると、
「東京中の色んな高校に回れて羨ましいなぁ!!可愛いくて綺麗で独身の顧問さんとかいます!?」
そこへ撮影用におしゃれにキメた新米斎藤が登場し、嬉しそうに尋ねてくると、
「は・・・!?」
「僕、実は独身で、やはり教師って部活持つと休みもないし、やはり同業同士が一番かなって!」
(やっぱりこの高校、癖強いな・・・)



