慌てて話題を変えるように,彼女はデニスに訊いた。自分の剣ならともかく,彼に借りた大事な剣である。もし刃こぼれでもしていたら,何だか申し訳ない。
「大丈夫だ。傷んでたら,また鍛冶屋のおっさんに叩き直してもらうからさ。それより,お前が無傷で本当によかった」
「デニス……,ジョンが」
「えっ?――うわ,やべっ!」
リディアが指差した先を見たデニスは,何やら複雑そうな表情で立ち尽くしているジョンと目が合った。
二人はジョンの存在をすっかり忘れて,恋人同士の雰囲気を漂わせていたようだ。
――これは,完全にバレた。いずれ気づかれるとは思っていたけれど,まさかこんなに早くバレてしまうなんて!
(迂闊だったわ……)
「大丈夫だ。傷んでたら,また鍛冶屋のおっさんに叩き直してもらうからさ。それより,お前が無傷で本当によかった」
「デニス……,ジョンが」
「えっ?――うわ,やべっ!」
リディアが指差した先を見たデニスは,何やら複雑そうな表情で立ち尽くしているジョンと目が合った。
二人はジョンの存在をすっかり忘れて,恋人同士の雰囲気を漂わせていたようだ。
――これは,完全にバレた。いずれ気づかれるとは思っていたけれど,まさかこんなに早くバレてしまうなんて!
(迂闊だったわ……)



