「本っっ当に,態度を改めてくれるんでしょうね?」
「本当だって!オレを信じろよ。――さて,特訓を再開するぞ!」
「はいはい」
デニスの態度には納得がいかないものの,師匠の顔に戻った彼には,弟子であるリディアは(さか)らうことができない。
――思春期にさしかかり,少しずつ変わり始めた幼なじみ三人の関係性。それが大きく変わるのは数年後のことだが,まだ幼いリディアとデニスはこの時には知る(よし)もなかったのであった――。