この日の夕食の献立は,パンに魚介類たっぷりのブイヤベース,それに大きなエビの蒸し物。漁業で栄えている町なので,普段から魚介類を使った料理が多いらしい。
リディアもジョンも,舌鼓を打ちながら料理を味わっていたが,食欲旺盛なデニスはというと……。
「ジョン,お前のパン分けてくんねえ?」
自分の分のパンだけでは足りなかったらしく,ジョンの分のパンまで欲しがる始末。
「デニス!みっともないから,そういうことはやめなさいって!」
行儀の悪い彼を,リディアが小声でたしなめた。城内ですらみっともないのに,旅先でまで恥を晒すのはやめてほしい。
「パンのお代わりなら,わたしがもらってきてあげるから」
「いえ,リディア様。俺が……」
ジョンが気を利かせてくれようとするが,リディアは「いえ,いいの」とそれを断る。
リディアもジョンも,舌鼓を打ちながら料理を味わっていたが,食欲旺盛なデニスはというと……。
「ジョン,お前のパン分けてくんねえ?」
自分の分のパンだけでは足りなかったらしく,ジョンの分のパンまで欲しがる始末。
「デニス!みっともないから,そういうことはやめなさいって!」
行儀の悪い彼を,リディアが小声でたしなめた。城内ですらみっともないのに,旅先でまで恥を晒すのはやめてほしい。
「パンのお代わりなら,わたしがもらってきてあげるから」
「いえ,リディア様。俺が……」
ジョンが気を利かせてくれようとするが,リディアは「いえ,いいの」とそれを断る。



