デニスは仏頂面のジョンを,「まあまあ」と宥めた。
「ジョン,そんなに怒るなって。――まあ,確かにその通りなんだけどさ。今回はちょっと理由アリなんだよ」
「何だよ,理由アリって?」
ジョンがすかさず片眉を上げる。デニスの言い方で,今回はただの遠出ではないと察したらしい。
「それは後で話してやるよ。――で,どうするんだ?行くのか,行かないのか」
デニスはここぞとばかりに,ジョンに畳みかけた。トドメの一撃を食らったジョンは,とうとう降参する。
「……分かった。姫様がどうしてもって仰るなら……」
ジョンに見つめられたリディアは,とびっきり嬉しそうな顔をしていた。
「ありがとう,ジョン!あなたなら,きっと『一緒に行く』って言ってくれると思ってたわ!」
デニスにうまく乗せられたとはいえ,リディアも確信犯だったらしい。ジョンは口にこそ出さないけれど,内心では「コイツら,揃いも揃って!」と呆れていたに違いない。
「ジョン,そんなに怒るなって。――まあ,確かにその通りなんだけどさ。今回はちょっと理由アリなんだよ」
「何だよ,理由アリって?」
ジョンがすかさず片眉を上げる。デニスの言い方で,今回はただの遠出ではないと察したらしい。
「それは後で話してやるよ。――で,どうするんだ?行くのか,行かないのか」
デニスはここぞとばかりに,ジョンに畳みかけた。トドメの一撃を食らったジョンは,とうとう降参する。
「……分かった。姫様がどうしてもって仰るなら……」
ジョンに見つめられたリディアは,とびっきり嬉しそうな顔をしていた。
「ありがとう,ジョン!あなたなら,きっと『一緒に行く』って言ってくれると思ってたわ!」
デニスにうまく乗せられたとはいえ,リディアも確信犯だったらしい。ジョンは口にこそ出さないけれど,内心では「コイツら,揃いも揃って!」と呆れていたに違いない。



