「かもしれないな」
デニスはリディアに手紙を返し,再び彼女の髪に指を滑らせ始めた。
「――ねえ,デニス。わたし,政略結婚なんて絶対にイヤなの。相手がどんなにいい人でも。結ばれるなら,愛する人とがいいわ」
「うん……。リディア,好きだ」
「――え?」
改まって想いを告げられたリディアは,面食らう。――何を今更?
「いや,まだちゃんと伝えられてなかったから,さ」
「ああ……」
そういえば昨夜,シェスタの浜辺でそんなことを言ったかもしれない。けれど,彼の想いはキスだけで充分伝わったから,改めて言葉で伝えてもらわなくてもよかったのに。
「ありがとう,デニス。大好きよ」
リディアも再び,彼の肩に頭を預けた。
デニスはリディアに手紙を返し,再び彼女の髪に指を滑らせ始めた。
「――ねえ,デニス。わたし,政略結婚なんて絶対にイヤなの。相手がどんなにいい人でも。結ばれるなら,愛する人とがいいわ」
「うん……。リディア,好きだ」
「――え?」
改まって想いを告げられたリディアは,面食らう。――何を今更?
「いや,まだちゃんと伝えられてなかったから,さ」
「ああ……」
そういえば昨夜,シェスタの浜辺でそんなことを言ったかもしれない。けれど,彼の想いはキスだけで充分伝わったから,改めて言葉で伝えてもらわなくてもよかったのに。
「ありがとう,デニス。大好きよ」
リディアも再び,彼の肩に頭を預けた。



