-1年後

にぎやかな村の片隅で小さな泣き声が響く。

「だから僕、お金なんて、もってないよぉ」

「嘘つけっ!小僧っうるせーんだよ、とっとと金出せや!!」

周りをキョロキョロ見渡す男が4人。小さな男の子に金だ金だと要求する男が1人。

全く。大人気ないわね……。

「助けるつもり?」
「当たり前でしょう。あんなに小さな男の子、放っておけないよ」

使い魔のウサギのアンズ♂は、やれやれと呆れているが、私は、素早く男の子をこの場に召喚した。

「…あれ?なんで……。」
「早く逃げなさい。あとは、お姉ちゃんに任せて。」

男の子がいなくなって、慌てる男達は私を見つけるなり、襲いかかってきた。