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私は、純白のベビーベッドですやすやと眠っている。
ソファに座ったユリレア妃の脈などを調べていた医者は驚いたように、目を見開いた。
そして、微笑み、
「完全に、ユリレア様の病は治っておられます。」
「……。それはまことか。」
「はい。完全に治っておられます。
もう安心してお過ごしなられて大丈夫かと。」
医者は、優しく笑いかけた。
「でも……どうして急に……。」
「それは。きっと、王女様の仕業かと。」
医者は、イタズラっぽく微笑む。
「えぇ?この子が何を……?」
医者は私を見ながら、
「王女様は、回復魔法をお使いになったのです。」
「まさかっ……」
「王女様は……"力"を持って産まれてきたようですね。
…………フィリジア女神の。」
その言葉を聞いて父と母が赤ん坊の顔を覗くと、その赤ん坊は優しく笑っていた。
