顔色を真っ青にしたユリレア妃が、部屋に入ってくる。
木の板の上に寝かされた私を抱き上げて、抱きしめた。

「この子を……この子を殺すというのなら、………………私も殺しなさい。」
「ユリレア……。」
「この子とともに行けるのであれば、私は……私は……!?」

突然、ユリレア妃がうずくまる。

「ユリレア様っ!!」
「……うっ」

当時病を患っていた母は、急に走ったために身体が驚いたのだ。

「そんな身体で急に動くからだ……。」
「……そんなの……この子の命に比べれば……っ」
「ユリレアッ!!」

パァァァァァァァァ…

突然、エメラルドグリーンの光の蝶達が刑場中を覆った。

「……何…これは……。」

最後の1匹がユリレア妃の胸元に止まると、
キラキラと一層輝いた。

「……ってる。」
「え?」

ユリレアの顔がパァと輝く。

「身体が治ってる!
どうして……っ身体が不思議なほど軽いのよ!あなたっ」

父は、驚いたように

「誰かっ医者を呼んでこい。」
「は、はいっ」