「ねぇー。まーだー?」
「黙ってろっ」

ポカンッ

「痛った!ヒドッもうミライのこと嫌い!」
「あーあー。ケッコーケッコーコケッコー」

あははははは……。
卒業してからまた2人のやり取りが見られるなんて思いもしなかったよ。

「もうすぐ着くよ。あと1キロくらいかな。」
「あとちょっと!頑張ろリンちゃん!」
「うんっ!!」

現在ヴァルゴ王国南部。
もうすぐレオ王国に到着します。
カナタ達と出会った村から、30キロくらい歩いてやっと到着出来る。
大きな石垣の門をくぐると、広大なレオ王国が広がっていた。

「うわぁ〜!きれーい!!」
「うん!!すっごく空気が美味しい!」

リンちゃんと私は手を取り合う。
目の前に広がる自然を眺めていると、

「危ないっ!伏せろっっっ」

ヒュンッ

「ミライッ!!」