微熱に、キス






だけど、違う日にまた、笹谷の落し物を拾った。

今度は現代文の小テストだった。



『__10点』



50点満点のテストで、10と大きく書かれた問題用紙。当然、罰の多さが目立つ。


何となくだけど、笹谷は頭が良さそうに見えていたから、その点数は意外で返すことも忘れてジロジロと見てしまっていた。



『わっ、ちょっと!』



すると焦ったような声が降ってきて、それと同時に手元の小テストをバッと奪われた。



『そっ、そんな見ないでよ!』



そう言って背後に小テストを回した笹谷の顔は、この点数を見られたことが恥ずかしいのか僅かに赤くて、素直に可愛いなんて思った。


前は無表情な印象しか抱かなかったけど、こんな表情もできんだななんて感心した。