―――――― 


「「「「カンパーイ!!!」」」」


ジョッキが重なり、
飲み食べ放題 120分1本勝負の幕が開けた。


横長のテーブルに陣取る私達。

一番端と、対角線上の一番端の人は絶対喋れなさそうな長いテーブルに、

大量のエビマヨが運ばれてくる。


そんなに大きいお店じゃないので、

もはや今日は私達の貸し切りと言っても過言ではない店内だった。


「あ~~~~旨っ。」


口の中がマヨネーズで溢れると、“頑張って定時で終わらせて良かった”と報われる。

それが生ビールで洗い流されると、
“今週もよく頑張った私”と報われる。




「ア~回鍋肉、ア~麻婆豆腐、
ア~唐揚げ、ア~青椒肉絲。」


中国人の店員さんが次々と料理を運んでくる。


中華料理屋こそ、大人数で訪れるとそのポテンシャルがいかんなく発揮される場所。


サービス精神旺盛の中華料理屋さんは、基本的に一つ一つのボリュームがハンパない。

基本的にどれも大皿に乗ってやってくる。


だから2~3人で訪れても、どうしても2品ぐらいでお腹がいっぱいになってしまう。

だけどこうして職場の飲み会で大勢来れば、

例え大皿が何品来ても、ちょっとずつみんなでシェアして色んな料理が堪能できる。


しかも頼れる男性社員さんがいっぱいいるから、

最後にはどのお皿も綺麗に無くなるのでお店に迷惑もかからない。