綺麗だと感動した方がいいのか、二度と見れない悲しいと思った方がいいのか…

私の心は全く何も感じなかった。

ただ、思い出すのは晴とみのりと過ごした日々。

2人がそばにいないと何もかも意味がないように感じた。

離れてわかる、それだけ私はあの2人が大事だったんだ。

だからと言って、今の状況を話す気にはならないけども。

ぼーっと無心で景色を眺めていると

「また外見てる!たのしい?」

と私の視界を全て支配するように突然目の前に表れた女の子。

「さっちゃん、また病室抜け出してきたの?」

さっちゃんこと、朔(さく)は隣の病室で入院している13歳の女の子。