気づくと家に着いていて、お母さんは目を真っ赤にして泣いていた私に驚いた顔をした。


だが、直ぐに私を抱きしめた。

しっかりと強く。

最初は家の中で聞こえていた花火の音もいつの間にか消え、風鈴の音だけが私の耳に入ってきていた。

風鈴の横にはられたカレンダーは、過ぎ去った日にちにバツが書かれている。

そして、そのカレンダーはもうすぐ夏が終わることを教えてくれていた。

私の最後の夏が終わることを…