「お前、人の恋愛で楽しんでないか?」

「全然楽しんでる。」

ニヤッと返した私に晴はふざけんな、ぜってえ負けねえ!とドリブルで向かってくる。

その反応が楽しくてしょうがない。

こんな時間もあとわずかなんだ、そう思うと寂しくて鼻がツンとする。

それを振り払うように私はボールを持つ晴に向かって走った。