「え?今なんて?」

これが夢なら早く醒めてくれと強く願った。

だが、夢じゃないと心が締めつけられる痛みでそれを感じた。

「もう一度言います。林蓮花さん、貴方は、」

医者の口がスローモーションに見える。

しかしはっきりと私の耳にその声は届いた。

私の命には限りがあると。

そしてそれはそう長くはないと。

頭を誰かに殴られたようだった。

何も考えられない。

命が長くない?そんなはずは無い。

だって、昨日まで私はどこにでもいる高校生の生活をしていたのだ。

朝起きて、授業を受けて、体育でバスケしてスリーポイントシュートだって決めた。