「お前の顔、色っぽかった」 「いつも通りなんだけど」 そりゃあ、ファーストキスのことは思い出しましたけど 飛鳥がその気になるような顔をした記憶はない でも飛鳥はすっかりその気らしく、腰に巻かれていた腕はシャツのボタンを下から外し始めた 「綾、ちょうだい」 耳元で呟くその声は甘く、まるでおねだりする子供だ ずるい、そんな風に言われたら 「しょうがないな」 あげたくなってしまう