亮平が、誰だ?こいつ?
という目で見ている。

「結衣子の婚約者の藤田です。
結衣子がいつもお世話になっています。」

あぁ、やっぱり恥ずかしいっ!
なんかくすぐったいような感じ。

「やっぱり…。
長身でイケメンだなんて反則です!
しかもドクター……。」

三隅先生がなんかぶつぶつ言ってる。

「ちょっと、亮平?目が変だよ?
三隅先生にはいつもすごくお世話になってて、
とってもいい人なのよ?」

「…いい人ね。そんな感じだな。」

ニヤリと笑う。
なぜか三隅先生が項垂れてる。

「いい人…。」

ん?なんかつぶやいた?
でも、三隅先生復活してるよね。
少し寝たのが良かったみたい。
二次会、幹事だし楽しみにしてたから良かったね。

「亮平、お前、わざわざ迎えに来るか?
家で待ってろ。結衣子ならちゃんと俺が送って行くぞ?」

聖くん、送ってくれるつもりだったんだ。
それは申し訳ない。

「近くまで来たからな。このまま連れて帰るよ。」

「え、結衣子、二次会行くんだろ?」

「え、あ、うん。
でも、もう帰ろうかな。雅ちゃんのお祝い会からずっと寝不足だし。」

昨日は絶対亮平のせいだろ?
という目で、亮平を睨む聖くん。
亮平ったら何ニヤニヤ笑ってるの。

「そういうわけだから、連れて帰るわ。
聖、幹事さんによろしく言っといて。」

「はぁぁ…わかった。
じゃあ気をつけて帰れよ。
ま、亮平がいるから大丈夫だろうけど。」


こうして、プチ婚約発表を済ませた私は、
亮平と帰宅の途についた。







……………はずだったのに!
家まで待てないバカ亮平に、“ご休憩”へと連れ込まれた…。

もう!お預けするはずだったのに!