「椛、いっぱい買ったね」
買い物をしてオレたちは家に向かった
「うん
欲しかった物が買えてよかった
CDと、マスカラ、マニキュア…
服もセールしてたから
安く買えて良かった」
椛は嬉しそうだった
今まで
あんまり外に出れなかったもんね
「あと、これ…」
椛は一番大きい紙袋をオレに渡した
「え、なに?」
中を見たら
オレの欲しかったカウチンだった
「嵩琉、欲しそうに雑誌見てたから…」
今日セールしてたら買おうと思ったけど
まだしてなくて
オレのバイト代では足りなかった
「いいの?
すごい高いじゃん…」
「ネックレスだって
嵩琉が一生懸命バイトして
買ってくれたんだもん
それに、私編めないし」
「確かに…編めないね…」
「もぉ…」
「ありがと
すげぇ嬉しい…」
「うん」



