椛が寒そうに縮まった
「椛、寒いの?」
「うん、ちょっとね」
「こっち、来て…」
オレの前に来た椛を抱えた
「コレで寒くない?」
「うん」
「昔もよくコレでゲームやったよな
椛が下手くそでオレが後ろから
コントローラー持ってさ」
「うん、ほとんど嵩琉がやってた
なのに自分が強くなった気がして
楽しかった」
オレの腕の中で椛が笑った
いい匂いがして
ちっちゃくて柔らかくて
ゲームとかしてる場合じゃなくて
他のことがしたくなる…
椛だいたい寒がりなのに薄着だし
今も夏みたいな格好してる
ドキドキするんだけど…
「ねぇ、嵩琉
早く始めよ!」
「あー、うん…」
ごめん…どっかいってた…



