浩太は マイペースで。

いつでも 自分を優先した。


付き合い始めた頃から。

一緒にいる時も ずっと スマホゲームをしていた。


私に 興味がないのか。

私を 喜ばせるとか 一緒に 楽しむとか そういうことがなかった。
 


浩太との付き合いに ずっと 疑問を持っていた。

でも 別れなかったのは 私の打算。


銀行員と 結婚できるかもしれないという。

くだらない見栄。
 

地方での生活を 寂しいと思えば 浩太の気持ちは 変わるかもしれない。

私を 大切だと 思うかもしれない。


勝手に 期待して 待っていたけれど。

人なんて 変わらない。
 

もし 浩太と 結婚しても 私は 幸せになれない。

浩太と 一緒にいても 私は 楽しくないから。


わかっていたけれど。

自分から 別れを 切り出せなかった。
 


彼が いないよりはマシ。

新しい出会いなんて そうそう ないから。


だから 私から 別れを告げれば 簡単に 終わると思っていた。


浩太が 私に 執着するとは 思えなかった。