イケメン同級生は、地味子ちゃんを独占したい。

そこにいたのは、クラスメイトの男の子と……西田くんの姿。

あれ……部活の練習試合って言ってた気が……。

普通に制服着てるけど、もう終わったのかな……?



「それで桃井に押し付けてきたの?」



……え?

思わず、ピタリと足を止める。

同時に、隣を歩いていた万里くんも立ち止まって、声のするほうに視線を向けた。

私の視界に映る西田くんの表情は、私の知る西田くんじゃなかった。



「仕方ねーじゃん。雑用とか嫌だし」



大口を開けて、下品な笑い方をしながらそう言い放った西田くん。

……っ。

いつもの紳士で優しくて、品のある西田くんからは、想像もできないような姿だった。



「見た目はイケメンだけど、中身はただのクズだな~。あんな真面目そうなヤツたぶらかすとか、かわいそ~」

「あいつ、俺が頼んだら断らないから」