イケメン同級生は、地味子ちゃんを独占したい。

玄関で靴を脱ごうとしたとき、私は違和感に気づいた。

男の人の……靴?

ドクリと、心臓が嫌な音を鳴らす。

誰か来てるのかな……?

いかにも高そうな革靴だから、大人の人……?

そのまま玄関に立っているわけにもいかず、恐る恐るリビングへ向かう。

ドアを開けると、そこにはソファに座って話している2人の姿があった。

1人はお母さん。

その前に向き合っているのは――まったく知らない、男の人だった。

40代後半くらいの、紳士的なオーラを放っているその人の姿に、身体がこわばる。

その人は私を見て、ぺこりと頭を下げた。

大人で優しそうな人だから、まだそこまでの恐怖は感じなかったけれど……それでも、男の人というだけで私にとっては苦手の対象。



「桜、おかえり!」



リビングに入ってきた私を見て、お母さんが微笑んだ。



「た、だいま……」