イケメン同級生は、地味子ちゃんを独占したい。

「こんなの適当でいいんだよ」



そう言って、万里くんが留めたプリントの山を見る。

だいたいの感覚で留めていて、不格好な束もいくつかあった。

もしかして……。



「万里くんって、大雑把……?」



そう聞くと、万里くんはなんともないような表情でしれっと答えた。



「うん。細かいのとか苦手。片付けとかも。俺の部屋汚かったでしょ?」



確かに、昨日入った万里くんの部屋は綺麗とは言えなかった。

とても綺麗な顔をしているから、ギャップを感じる。



「ふふっ、意外だね」



すごく几帳面そうなのに……ふふっ。



「……っ」



思わず笑ってしまった私を見て、なぜか万里くんは顔を赤らめた。



「万里くん……?」



も、もしかして私、気に障るようなこと言っちゃったかな……? 笑ったのも、失礼だった……?