イケメン同級生は、地味子ちゃんを独占したい。

なぜか疑問形になってしまった私を見て、万里くんは顔をしかめた。



「この量1人で?」



机に並べられたプリントを見て、ますます眉間のしわを増やす万里くん。

少し怒っている様子に見えて、疑問が湧いた。

いったい、何に怒ってるんだろう……?



「う、うん」



とりあえずそう返事をすると、万里くんは私と向かい合うように前の席に座った。



「……俺もする」



……え?



「ひ、1人でするから平気だよ……?」

「2人でしたほうが早いでしょ?」



そう言って、さっそくもう1つのステープラーを手に、作業を始めてしまった万里くん。

申し訳ないけど……ここは素直に、お願いしたほうがいいのかな……?



「あ、ありがとう……」



私の言葉に、万里くんは「別に」と言って少しだけ微笑んだ。



「あの、どうしてここにいるの?」



気になっていた質問をしてみる。