テーブルに座りながら、ずっと朝ごはんを見ていた三男さんが声をあげ、びくりと肩が跳ね上がる。



「あ、は、はいっ……」

「いただきまーす!」



よほどお腹が空いていたのか、待てからヨシをされたワンちゃんのように、勢いよく食べ始めた三男さん。

他のみんなもテーブルについて、「いただきます」と手を合わせた。

口に合わなかったらどうしよう……。

ドキドキしながら、みんなの反応をうかがう。



「うっま……!」

「……うん、うまい」



三男さんと長男さんの言葉に、ほっと胸を撫で下ろした。

よかった……。



「うん、すごく美味しい。桜ちゃんはいい奥さんになるね」

「ふふっ、桜の料理は完璧なのよ~。あたしより上手なんだから」

「そんなことないよ……」



みんなの前でお世辞はやめてほしい……と、いたたまれない気持ちになった。