「それで、どうしたの?」



気をつかってくれているのか、一定の距離をとりながら、不思議そうに聞いてきた次男さん。

そうだ、お礼っ……。



「あ……あの、さっきは……助けてくださって、ありがとうございまし、たっ……」



私は頭を下げて、そう口にした。



「別にお礼とかいらない」



優しい声色に、顔を上げる。視界に映ったのは、微笑む次男さんの顔。

その表情に、どきりと胸が高鳴った。

この人は……どうしてこんなに優しいんだろう……。

長男さんと三男さんに心ない言葉を投げられたとき、ショックだけど納得できた。だって、私がこんな見た目なのは事実だし、男の人から陰口を言われるのはもう慣れっこだから。

なのに……次男さんは、少しも嫌な顔を見せず、こんな私にも優しくしてくれる。



「お腹いっぱいになった?」