イケメン同級生は、地味子ちゃんを独占したい。

そういえば、女嫌いでお母さんとも会うのは今日が初めてって言ってたから……。



「いえ……」



短いけれど、お母さんに返事をしてくれた次男さん。

お母さんは、嬉しそうに頰を緩めた。

私も、こっそりと安堵の息を吐く。



「こいつは天才だよ。あのK高で首席から外れたことないからね」



……え?

長男さんの言葉に、驚いた。



「あら……! じつは桜も、ずっと次席なのよ」



お母さんの言葉どおり、私はいつも2位だったから。

そういえば、いつも同じ人が1位だったような……。あまりしっかりと見ていなかったけれど、1位の人って、次男さんだったんだ……。



「……まじ? K高で次席?」



三男さんの、独り言のような小さな声が聞こえた。

その声は、ひどく驚いているような困惑を含んだもの。



「確かに、桜ちゃんは頭がよさそうだもんね」