イケメン同級生は、地味子ちゃんを独占したい。

ただ単純に、私だけが気に入らないのかもしれないし、普段はこうなのかも。



「海里は成績もよくないし、わがままだし散々だね」



長男さんも、すごくいい人そうな笑顔……。

さっき私の前で見せていた態度が嘘みたい……。

やっぱり、この2人怖いっ……。男性恐怖症を克服するどころか、ますます悪化しちゃいそうだっ……。



「千にぃまでひっどい! 僕一応サッカー部でエースだし!! ていうかそんなこと言ったら、うちの兄弟は万にぃ以外バカじゃんか!」

「万里と比べるのはなし」



次男さんの会話になり、こっそり次男さんを見る。

自分の話をされているなんて少しも気にも留めていないようで、静かにごはんを食べ進めていた。



「万里くんは賢いのね」



お母さんが話しかけたことで、一瞬場の空気が変わった気がした。