「そう言ってくれて嬉しいよ。さ、今日は出前を取ったから、みんなで食べよう」



悠里さんがそう言うと、待ってましたと言わんばかりに三男さんが料理に手を伸ばした。



「いっただっきまーす!」



相当お腹が空いていたのかもしれない。待たせてしまって申し訳ないと感じながら、私も「いただきます」と手を合わせた。



「万里、ピザとって!」

「……」



次男さんは口数が少ない人なのかな……?

長男さんに頼まれたとおりピザを取ってあげているけど、無言のまま。

いったい、どんな人なんだろう……。

次男さんのことを、知りたいと思う自分がいることに、このときはあまり自覚がなかった。


「悠里さんったら、こんなにたくさん頼んだのね」

「ははっ。椿さんと桜ちゃんが何を好きか、わからなかったんだ」