さっき聞いたものよりも低い声に、びくりと肩が跳ねる。

私に言われているんだと思って謝ろうと思ったけど、うまく声が出なかった。



「怒んないでよ、万にぃ」

「そうそう。お前が一番、妹できるの嫌がってたくせに」



……やっぱり、次男さんも……。

私、誰にも望まれてない……。

お母さんのためだって言ってるくせに、お荷物になってる……っ。

悲しくて、じわりと涙が滲んだ。



「うるさいって言ってるだろ。邪魔」



トドメを刺すような低い声。



「ちぇー、ノリ悪いの~」

「はいはい。リビング行きますよ~」



長男さんと三男さんは、私の横を通ってリビングの方向へ歩いていった。

わ、私も早く、行かなきゃ……。



「……あ、の……」



邪魔だって、言われたんだから、早く……。



「す、すみま……」

「……大丈夫?」