イケメン同級生は、地味子ちゃんを独占したい。

見開かれた目はそのままに、彼の綺麗な形をした唇がゆっくりと開く。



「……何、してんの?」



その言葉は、どうやら私に向けられた言葉らしかった。

え、っと……。

それは、『俺の家で知らない女が何してんの?』っていう意味、でしょうかっ……?

ていうより、悠里さんは私たちのこと、説明してないのかな……?

いや、でもお母さんの存在には驚いていないみたいだけど……。



「ああ、万里は初めてだったね。再婚相手の椿さんだよ。そしてこちらが娘の桜ちゃん」

「初めまして……! あなたが万里くんなのね」



あれ……? お母さんも初めましてなの……?

立ち上がって次男さんに挨拶をしたお母さんに、首を傾げた。兄弟のほうには会ったことあるみたいなことを言っていたけど……次男さんとは初対面ってことかな……?



「……初めまして」