でも、この格好を変えるつもりはなかった。これは、おまじないのようなものだから。
私は、男の人が苦手だ。いわゆる男性恐怖症というもの。
幼い頃、男の子たちから、からかわれていたことがきっかけで、異性が怖くなった。
物心ついたときにはすでに、両親が離婚してお父さんがいなかったこともあり、“男の人=怖い生き物”と思ってしまうように。ついには会話をするのも怖くて、小学校を休みがちになったときだった。
『桜、これをつけて行っておいで』
お母さんがくれた、大きなメガネ。
そのメガネをかけると、人との間に1つ壁ができたみたいで、少しだけ恐怖心が和らいだ。
それから、メガネが手放せない。
私は昔から顔が派手?と言われることがあったから、隠すように前髪も伸ばした。自分では、どこからどう見ても地味な顔に見えるけど……。
私は、男の人が苦手だ。いわゆる男性恐怖症というもの。
幼い頃、男の子たちから、からかわれていたことがきっかけで、異性が怖くなった。
物心ついたときにはすでに、両親が離婚してお父さんがいなかったこともあり、“男の人=怖い生き物”と思ってしまうように。ついには会話をするのも怖くて、小学校を休みがちになったときだった。
『桜、これをつけて行っておいで』
お母さんがくれた、大きなメガネ。
そのメガネをかけると、人との間に1つ壁ができたみたいで、少しだけ恐怖心が和らいだ。
それから、メガネが手放せない。
私は昔から顔が派手?と言われることがあったから、隠すように前髪も伸ばした。自分では、どこからどう見ても地味な顔に見えるけど……。