どうして、言ってくれなかったんだろう……。
「ご、ごめんなさい、桜……お母さん、桜が同年代の男の子を苦手なの知ってたのに……」
ちらっとお母さんを見ると、お母さんも悠里さんと同じように、眉の端を下げていた。
「みんな、すごくいい子たちなの。だから、少し一緒に暮らしてみてから、決めてもらいたくて……」
……。
ショックではあるけど、でも……お母さんを責めることはできない。きっと、お母さんだって話すかどうか、たくさん悩んだだろうから……。
でも、でも……急に、息子が3人いますなんて言われても……っ。
心の準備も、できてない。
同年代の男の子たちと一緒に住むなんて、怖いよ……。
もちろん、私は可愛くないから、何かされるなんて心配はしてないけれど、ただそばにいるだけで怖いんだ。
「桜ちゃん……やっぱり一度、一緒に住む話は白紙に戻そうか……?」

