イケメン同級生は、地味子ちゃんを独占したい。

「さっき玄関にいたのは、長男で高校3年生になる千里と、高校1年生で三男の海里。驚かせてごめんね」



やっぱり、悠里さんの息子さんだったんだ……それに、3人も……。



『どうか僕“たち”の家族になってくれないだろうか?』



ふと、悠里さんに前に言われた言葉を思い出した。

そして、あの日何かを言おうとしていたことも。



「本当にすまない。君を騙すような真似……」



深く頭を下げた悠里さんに、首を左右に振った。

もちろん驚いたし、兄弟がいると知っていたら私もいろいろと考えたかもしれないけど……騙されたとは思っていない。



「いえ……悠里さんが何か言おうとしていたのは、このことだったんですね」



悠里さんはきっと、事前に言おうとしていたはずだ。

私がショックだったのは、お母さんがそれを言わせなかったこと。不自然だったのは全部、このことを隠すためだったんだね……。