眉をひそめながらそう聞いてくる万里くんに、私は首を傾げた。



「え……? 仲良く?」



私と千里さんが……?

別に仲良くなんてなってないと思うけど、何を見てそう思ったんだろう……?



「千里さんって呼んでるし、千里も……桜ちゃんとか、呼び方変わってるし」



万里くんの言葉に、「あっ……」と声が漏れた。

呼び方のことを言ってるんだ……でも、名前呼びに変わっただけで、何もないんだけど……。

それに、どうして万里くんは……そんなに焦った表情をしているの……?



「ていうか」



万里くんが、悔しそうな顔をして、口を開いた。



「なんで俺呼んでくれなかったの? 買い物は一緒に行こうって言ったのに」



……っ。



「そ、それは……」



返事に困る質問が飛んできて、言葉を濁す。

万里くんと一緒にいちゃダメだから……なんて、本人に言えない。