なんだかんだ、私たちを受け入れてくれた長男さん、三男さんにも。

そして――万里くんにも。



「……っ」



長男さんが、私を見ながらキレ長の目を見開いた。

そして、その顔がみるみる赤く染まっていく。

……?


不思議に思って首を傾げると、長男さんは顔を隠すように手で覆った。



「危な……地味ちゃんが地味じゃなかったら、惚れてたかも……」



ぼそりと何か呟いた長男さん。聞き取れなかった私は、さらに首を横に傾ける。

今なんて言ったんだろう……?



「……ま、椿さんいい人だし、地味ちゃんがまっすぐ育ったのも頷けるよ」



顔から手をどけた長男さんは、いつもの様子に戻った。

お母さんを褒められて、嬉しくなる。



「私がまっすぐ……かは、よくわからないですけど、お母さんは優しいです」



きっと、世界一素敵なお母さん。

私の言葉に、長男さんもふっと笑った。