イケメン同級生は、地味子ちゃんを独占したい。

万里くんは硬派に見えるのに……意外とチャ、チャラいのかな……?



「だから、千里や海里の前では絶対に外さないで。ていうか、学校でもこれからもつけてて」

「う、うん……?」



ちょっと言っている意味がわからないけど……私もメガネがあるほうがいいのは確かだし、受け入れることにした。



「それと……」



まだ何かあるのかな……?



「言っとくけど、俺は桜がどんな顔でも……」



万里くんはそう言ったあと、悩むような表情をして口を閉ざした。



「……なんでもない」



結局、万里くんがその先に続く言葉を口にすることはなかった。

何を言おうとしたのか気になったけど、メガネを探し始めた万里くんに、それを聞くタイミングを逃してしまう。



「これはどう?」



万里くんはたくさんある伊達メガネの中から1つをとって、私に渡してきた。