イケメン同級生は、地味子ちゃんを独占したい。

正直、このままずっとメガネが手放せないのもどうかなと思っていたし、いい機会だから卒業しようかなとさっきまで思っていた。

でも、薦めてくるってことは……。



「や、やっぱり私の顔、そんなに見苦しいかなっ……!」



私の顔が見るに堪えないから、メガネで隠したほうがいいってことだよねっ……?

う……な、なんだか、申し訳ないな……。



「そんなわけない」



……え?

万里くんは、なぜか困ったように眉をひそめながらそう言った。



「見苦しいどころか……可愛くて、びっくり、した」

「……っ」



……ずるい。

万里くんは、たまに“可愛い”って言葉を口にする。

お世辞だって、ただの冗談だってこともちゃんとわかってるけど……、それでも、言われたらどうしても、ときめいてしまうんだ。

好きな女の子がいるのに……他の人にそんなこと言ったら、ダメだよっ……。