どうやら、男の子たちが遊びでしていたいたずらに、間違って私が引っかかったらしい。
「へ、平気ですっ……」
メガネ、メガネどこ……?
煙を振り払いながら、下を見ずに一歩踏み出したときだった。
――ガシャンッ。
……え?
今の感触……。
恐る恐る、下を見る。そこには、レンズの割れたメガネがあった。
ど、どうしようっ……! メガネ踏んづけて、割っちゃった……!
別に目が悪いわけではないから平気だけど、そういう問題じゃない。
と、とにかく、髪の毛が粉だらけだから払おうっ……。
前髪を上げて、ササッと払った。
「…………っ、え?」
ハンカチで髪の毛を拭いていると、なぜか主犯者の1人が、私を見ながらそんな声を出した。
目をまんまるにしているその人に、私の頭上にはてなマークが浮かぶ。

