イケメン同級生は、地味子ちゃんを独占したい。

でも、彼女は違う。

すぐに壊れてしまいそうなほど脆くて、弱くて、それなのに凛々しくて、誰よりも綺麗。

――好きだ。

彼女への気持ちに、ようやく答えが出た。

俺はこの子が……欲しい。花に向けていた愛情を、俺にも向けてほしい。

何かにこんなにも感情を動かされたのは、生まれて初めてだった。自分の中の感情を噛みしめるように、少しの間立ち尽くしていた。

……よし。

戸を開け、図書室に入る。



「……っ」



慌てて彼女が俺のほうを見る。

メガネで見えないけれど、一瞬でも彼女の瞳に俺が映ったという事実に、とてつもない多幸感が込み上げた。

急いで立ち上がった彼女に、そっと近づく。



「先生から伝言。やっぱり整理は別の日にするから帰っていいって」



そう言うと、彼女は視線を下げたまま、ぺこりとお辞儀をした。



「は、はいっ……ありがとうござい、ます……」