イケメン同級生は、地味子ちゃんを独占したい。

それだけ言って、俺は彼女をできるだけ驚かさずに図書室に入るため、前の戸のほうへ向かった。

窓から、立ち尽くしている彼女の姿が見える。俺が中に入ろうとしたとき、彼女がその場にしゃがみこんだ。



「……はぁっ……」



全身の力が抜けたように、ぺたりと座り込んだ彼女。



「っ、ぐすっ……こわ、かったっ……」



泣き出す彼女を見て、俺の全身が震えた。

……彼女はきっと、人一倍怖がりだ。泣くほど怖かったのに……対抗した彼女が、とてもかっこよく見えた。

そして……自分が彼女の存在に、救われていたことに気づいた。

初めて出会ったとき、純粋な愛を花に向けている彼女を見て、こんな人間がいるのかと思った。

彼女のことを知れば知るほど――こんなに純粋な人間がいるのかと、驚いたんだ。

きっとどこかで諦めていた。女なんて、人間なんて、どうしようもない生き物で、それが普通なんだって。